
毎学期はじめの詩の授業の指導…どうすればいいか分からないなぁ…

指導書見ながら指導を考えるけど、ウ〜ンという感じだわ
学期の初めに用意されている「詩」の授業の指導方法、迷ってしまいますよね。
みなさんこんにちは!ランチョー(@wander_teacher)です。
ボク自身、小学校教諭になってから10年を超えますが、毎年詩の指導に迷い、毎回なんとなく終わらせてきてしまっていました。
・詩の授業に向けて教科書の詩を読む
・授業に備えて指導書を読んでみる
・なんとなく分かったような分からないような感じになる
・なんとなく詩の授業を終える
毎年こんな授業をしていました。
あれ?そんなの私だけなんですかね??笑
声は聞こえてきませんが、けっこうたくさんの人がそうだと思うんですよね。
でも、そんな「詩」の授業に1つ工夫を加えることで、一気に「楽しい授業」ができるようになりました。

どうしたら「詩の授業」を楽しくできるの??
それは「モザイク法を使う」ということです。
この方法を使うことで子どもたちは詩を「読み」「考え」「味わう」ようになります。
ぜひ、参考にしていただき実践してみてほしいです!

「モザイク法」とは何か?
「モザイク」を辞書で調べてみると、このように出てきます。
映像の一部または全部の解像度を落とし、粗いブロックの集まりに置き換えたもの。被写体の詳細を隠す場合などに用いる。(Weblio辞書)
つまり、詩の授業で使う「モザイク法」とはこのような方法です。
この「モザイク法」という名前や指導方法はボク自身が思いつき、考えたものです。

たったそれだけで、楽しい授業になるのかしら?
細かく説明していきますので、最後までお付き合いください!
詩の授業を「モザイク法」で行うと子どもはどうなるか
短い詩には作者が込めた思いや、選んだ言葉、世界観が凝縮されています。
その一言一句を予想することで、子どもたちはどんな学習者に変わるのでしょうか。
一言でいえば、子どもたちはこんな変容を見せます。

子どもたちは作者の思いや考えに寄り添って考える学習者に変わりますよ!
とても手軽で簡単な方法にも関わらず、子どもたちが楽しんでくれるこの指導法、とってもおすすめです。
では、国語の教科書(光村図書)3年の単元、金子みすゞさんの「ふしぎ」という詩を例にとって具体的な授業の進め方を解説します。
「モザイク法」の具体的な指導手順
題名と作者を板書し、ノートに写させる。
ノートの書かせ方などは今まで指導してきた流れ通りでOKです。
画像は板書のイメージです。

はじめのまとまりまで板書し、ノートに写させる。
第◯連などで分かれている詩は分けやすいですね。
そうでない詩もあるので、そういった詩では「いいくらい」でまとまりを作ってください。

このようにノートに書かせ、みんなで読んでいきます。

金子みすゞさんの「ふしぎだなぁ」っていう思いが書いてあるね!
次のまとまりの中の一部分を◯や□で抜いて板書する。
詩の中での「キーワード」や「くり返し」になっている言葉など、考えさせたい言葉をモザイクすると良いでしょう。
例えば以下の画像のように「かいこの色の変化」の部分に目をつけさせるわけです。

隠した部分を予想させる。
モザイクされた部分の言葉を子どもたちは予想します。
ここからが大事な詩を味わうポイントです。
・ある子は他の「連」とのつながりを考える。
・ある子は「音が似ている言葉」が連続していることに気づく。
・ある子は「奇想天外な発想」をする。
その「考える時間」で子どもたちは詩を味わいます。
安心していろいろな意見を言わせてあげましょう。
隠した部分の答えを言い、そこも含めてノートに写させる。
ある程度、考えが出尽くしたら、もしくはいい時間がきたら答えを言いましょう。
でも大事なのは「間違いが正解か」ということではなく、「筆者が選んだ言葉は」という前提で子どもたちに答えを言うということです。
子どもたちの選んだ言葉も正解だし、筆者の選んでいる言葉も正解なのです。
みんな「詩を味わう」という点では大正解なのです。

繰り返して詩全体を読み進める。
あとは同じように繰り返して、詩の中の言葉を味わっていきましょう。
授業が進むにつれて筆者の考えや思い、言葉のチョイスを楽しめるようになってきます。

最後に詩全体を通読し、詩を深く読ませる。
全て板書し、子どもはノートに書き終わったら、みんなで詩全体を通して読んでみましょう。
今までじっくり考えてきた言葉や詩の流れ、全体を味わうことができるでしょう。
そして、筆者の考えや思いに触れることができるでしょう。


【まとめ】「モザイク法」は子どもを学習者に変える!
いかがだったでしょうか?
今まで「なんとなく」授業をしていた詩の時間が、子どもたちが考え、発表し、頭を働かせるイメージを持ってもらえたでしょうか?
心配しなくても「詩」をするときってやってきますよね。笑
そのとき、あなたの授業を考えるほんのちょっとのきっかけにしてもらえたら嬉しいです。
その際は、どうだったか反応を教えていただけるととても喜びます!
共に学び、共に楽しい授業を作っていきましょう!!
それではまた!
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