【注意】教師が言いがちな子どもを閉じこめる「ずるい言葉」4選

先生の仕事

本屋で「あなたを閉じこめる「ずるい言葉」」という本がパッと目に飛び込んできました。

手に取ってパラパラとページをめくっていく中で直感的に感じたことがあります!

ランチョー
ランチョー

これは「教師必見」の1冊だ!教師こそ読むべき本だ!

本書には29もの「他人を閉じこめるずるい言葉」が紹介されています。

中でも教師が特に気をつけるべき「ずるい言葉」という視点で4つ厳選しました。

「ずるい言葉」とは何か

でも、「ずるい言葉」ってどんな言葉なの?

本書では「ずるい言葉」についてこのように定義されています。

「もっと早く言ってくれれば」「友達にいるからわかるよ」「昔はそれが普通だったのに」などのよく口にする、または耳にする言葉のことで、なんだか聞くとちょっと、モヤモヤしてしまう言葉のこと。

実は言葉の裏には、言う側の自覚なく(あるいは自覚的な場合も)別の意味が隠されていることがあって、それでなんとなくモヤモヤしたり、イラっとしたりしてしまうような納得のいかない言葉を「ずるい言葉」という。

あぁ、そういう言葉ってあるある〜!

ランチョー
ランチョー

でも、そんな言葉を先生として子どもに使っていないかな?

今回は「あるある〜!」という「ずるい言葉」ではなく、教師として言葉に使ってはいけない「ずるい言葉」を紹介していきます!

でも、なんで教師が子どもに「ずるい言葉」を使ってはいけないの?

「教師と子どもは立場が違うんだから、教師がどんな言葉を使おうと勝手だ!」

そんな風に思う人もいるかもしれません。

でも、そうではないんです。

教育の基本は「人間教育」です。

教師と子どもは同じ人間であり、お互いが学び、教え合う関係であることが必要であるはずです。

「教師だから」という立場を利用して使ってしまう「ずるい言葉」が起こすエラーは果てしなく大きなものだとボクは感じています。

  • 「大人が言うなら」という一種の諦め
  • 「どうせ分かってくれない」という大人への見切り
  • 「自分なんてどうせ…」という自己肯定感の低下

本書を読んで、教師が言う「ずるい言葉」は教育の質をも低下させてしまう大きな大きな失言につながるとさえ感じました。

よく学校現場で聞く、そして無意識に言ってしまう言葉をまとめることで、1人でも多くの子どもたちが救われるきっかけになれば嬉しいです。

それではいってみましょう!

教師が言いがちな「ずるい言葉」4選

あなたのためを思って言っているんだよ

ショボンとした顔の子どもに教師が真剣になって言っている光景でよく聞きそうな言葉ですよね。

教師は子どものことを思い、子どもを成長させるために日々仕事をしています。

「全ては子どもの成長のため」という大義名分がこのような言葉を産む原因になります。

この「あなたのためを思って言っている」という言葉は「ずるい言葉」です。

なぜなら、この言葉の多くは「「あなたのため」と言いながら実は教師自身のためである」ことが多いからです。

そもそも、教師が言っていることが本当に「あなた」のためになるとはかぎらないですよね。

そして、この言葉のもっとも「ずるい」部分はここにあります。

本当に相手のためになるか説明しない、あるいはできないからこそ、「あなたのため」だとわざわざ言うことで、足りない「根拠」のうめ合せをしている

「あなたのためを思っている」などと言わなければならないほど、教師に根拠がない場合にこの言葉を使っているというわけです。

今どきの小学生
小学生

なんで、それがボクのためになるの?

そんな風に聞かれたらドキッとするはずです。

そんな言い方じゃ聞き入れてもらえないよ

子どもが何か不満を抱え、教師に対して感情的に何かを言ってる場面によく聞く言葉です。

ランチョー
ランチョー

まず、その言い方なんとかしなよ!

なんて、ボク自身も言っていたことがあるなぁと反省しています。

この言葉のずるさは、「子どもが抱えている不満や怒りを共有してもらえないことの他に、「言い方が悪い」という批判が自分に当たっている気がするから」です。

そして、このように教師に指摘されることで、子どもの意見を聞き入れてやるかどうかを判断する権限が「教師の側」にあること」を印象付けてしまっているのです。

「そんな言い方じゃダメだよ!」と言われてイラっとしたり、モヤっとしたりする理由にはこんなものもあります。

正当なはずの主張が、弱い立場の側(子ども)が強い立場の側(教師)にする「お願い」にさせられてしまうから

いつも、子どもより高い立場に教師がいると考えている教師が言ってしまいがちなこの言葉。

子どもたちがいつもお願いをする立場だと考えているなら、あなたはもう子どもを「正しさ」とは異なるモノサシで見つつ、自分の立場が揺るがないよう守っているに過ぎないのかもしれません。

今どきの小学生
小学生

確かに言い方は悪かったけど、ボクの思いは聞いてくれましたか?

そう言われるとドキッとしてしまいますよね。

やってみればその良さがわかるよ

苦手な勉強や活動に取り組もうと躊躇する子どもたちについ、かけがちな言葉ですよね。

また、新しい挑戦に尻込みしている子どもたちに投げかける言葉でもあります。

たしかに、「やってみればその良さがわかる」という主張は多くの場合において正しいと思います。

でも、この言葉は「多くの人がやっていることの方が優れている」という前提に基づいた言葉であることに気をつけるべきです。

さらに、子どもたちに委ねられているはずの選択肢も「よさ」という否定できない事実を通して、知らないうちに「みんな」というレールに乗せてしまうことの危険性も知っておかなくてはなりません。

「子どもの個性を大事に」と口では言っておきながら、遠回しに子どもたちをみんな同じレールに乗せていないでしょうか。

今どきの小学生
小学生

ボクがやりたいこともまた、やってみればその良さがわかるはずなので、まずはやってみます!

そんな風に言われたら、もう何も言えませんよね。笑

傷ついたのもよい経験だったんじゃない?

友達にいじめられたり、いじわるされて嫌な思いをした子どもが立ち直った後、軽い気持ちでこのような言葉をかけていませんか?

目の前にいる子どもたちの体験を「よい経験」とみなしてしまうことは、その人やその経験を「誰かの感動の実話」と同じ枠に入れて都合よく扱うことに他なりません。

そしてこの言葉のもっとも大きな問題はこれです。

ある人の経験の意味を、実際に経験したわけではない人が決めてしまうこと

当たり前のことですが、傷ついた経験が本人にとってどのような意味をもつかは、その本人だけが決めてよいことであるはずですよね。

教師が子どもの過去のいやな経験を「よい経験」とみなしてしまうことは、「それはもう終わったこと」と勝手に片付けてしまう可能性を大いに含んでいることを肝に命じておきましょう。

【まとめ】子どもの未来を担う教師こそ「ずるい言葉」に気をつけよう

いかがだったでしょうか?

教師が言いがちな「ずるい言葉」を4つ厳選して紹介してきました。

  1. あなたのためを思って言っているんだよ
  2. そんな言い方じゃ聞き入れてもらえないよ
  3. やってみればその良さがわかるよ
  4. 傷ついたのもよい経験だったんじゃない? 

無意識に言ってしまっていたかもしれないな…気をつけよう!

先生たちがみんなそう思うことができたら、子どもたちがほんの少しだけ救われる瞬間が訪れるのではないだろうかと期待しています。

「教師と子ども」である前に「人と人」です。

上や下という立場ではなく、お互い対等な関係で日々成長できたら幸せですよね。

そんな綺麗なことばっかり言っていられないわ!

という意見もあるかもしれません。

確かに現場は壮絶です。

でも、だからこそ言いたいのです!

そんな慌ただしい毎日だからこそ、「ずるい言葉言っていないかな?」と意識することが大切!

忙しさにかまけて子どもを傷つけ、追い込まないようにしたいのです。

本書はまだまだ納得できる「ずるい言葉」がたくさん紹介されています。

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気になる方はぜひ、チェックしてみてくださいね!

それではまたっ!

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